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ある園との時間

この保育園に足を運ぶようになって2年
いつでも、穏やかな風が吹いている
この園の門をくぐることが、
ひと月も空いてしまうと、
なんだか落ち着かなくなってきた。

私はここに来るたびに、
今の仕事をしていてよかった
という気持ちになり、
もっとできる事はないかと
前に進みたくなる。

そして、「次ここにくる時までに、今日より少しでも役立つ自分になりたい
と思い、明日からの日々を始めている。

新年の初めに、改めてその理由を考えてみた。
いくつか考えられることはあるのだが、
1番は「人の成長に対する絶対的な信頼がある
ことのように思う。

成長」そして「信頼」は、
保育の中では当たり前に使われている言葉だ。

しかしそれが「子どもの」ではなく
人全般」であることと
「信頼」ではなく
絶対的な信頼」であることに、
大きな意味を持つ。

子どもの成長に対しては、誰もが、
願いも信頼も持っているものだが、
対象が大人となると、どこかで
「今更…」や「とはいっても」
といった言葉がついてくる。

「子どもが成長して大人になる」
という固定的な考えや、
一人前という言葉があるからかもしれない。

でも、果たしてそれは正しいのか?
大人はそんなに完璧でなければならないものなのか?
出来上がった状態で、
いつでも背筋をピンと張って
生きていないといけないのか?
成長していくことを願いながら、
新しい道に進むことは、
そんなに無謀なことなのか?

常々、そんなことを考えながら
がじゅまる 学習塾に関わってきた。

日々の保育を客観的に捉えながら、
積極的に学ぶ塾生。
これからの自分を案じつつも
未来に希望を持っている塾生。
次のキャリアを前向きに捉えながら、
丁寧に選択肢を広げている塾生。
本人は、自分の可能性に
全く気がついていないけれど、
むしろ謙遜しすぎているけれど、
これからの成長次第で
道が拓けていくことが明白な塾生。

そんな塾生の姿が、私に
成長は自分の行動次第
ということを証明してくれている。

  • 今の答えでは、大人は子ども時代の延長線上にあってもゴールではない。
  • 常に「人生の経過」であり、願って行動することで、何かしらの反応が生まれる。
  • 成功・失敗の2択ではなく、「やってみた」「楽しかった」「違う自分を知ることができた」といった、いくつもの成果がある。

だから「人は成長し続ける存在」であると、
思っているし、この園にある感覚が心地いいと思えるのだろう。

そして「絶対的な信頼」という点では、
園長の覚悟から滲み出ている。

園長はいつでも
「自分ではできないことを、〇〇先生は、実践している」
「先生たちの行為には、何かしらの意図があるはずだ」
と思っているようだ。

決して、うまくいった・いかないで人を計らないし、
目的に向かって進んでいることを、
さりげなくサポートしているように、私には見える。

「信頼していないから、やってあげている」のではなく
「できる・できるようになると信じている」からこそ、
保育者の気持ちを受け止めた後に、
方法を考えているように思う。


こんなことがあった。
慌ただしい時間が流れていると、
どうしても、業務をうまく
回すことのできない保育士がいた。

たまにしか顔を合わさない私でも、
その保育士の表情が明らかに固くなっていることがわかる。
おそらく、園児も保護者も心配に思っていることだろう。

そんな彼女に対して
「どうしたらできるようになるのか」
「何が足りないのか」
「どの順番で進めたらいいのか」を、
園長が丁寧に話していた。

安易な励ましや、叱ることはせず、
淡々と原因を解決する道を探っていた。

目の前の課題を解決するだけでなく、
そのやり方が少しずつ
彼女のスキルになっていくのだと思った。

ここにもまた、できる・できないではなく、
そして誰かのせいでもなく
ただそこで困っていることを解決する
という、姿勢があった。

優しさとは、できないことを受け止めるのではなく、
状況に対して、本人では作れない小さな階段を作って、
共に歩くことなのだと教わった。

この関わりからも、人の成長に対する
絶対的な信頼が透けて見えた気がする。
そしてこの姿勢は園長だけでなく、
園全体に漂っていて、保育者間はもちろん、
保護者や外部からやってきている私にまでも波及している。

この園と関わってきた日々を通して、
私の「研修観」にも、変化が生まれている。

研修は「何かを教える」ことではなく
「気付きと行動」を育むことであり、
その方法は幾万通りもある。

研修の目的をしっかりと持つことさえできれば、
そこにいる保育者の持ち味を活用しながら、
さらに育んでいく形で、研修のプログラムを作ることができる。

まだ見つかっていない方法も含め、
保育者の皆さんとともに探っていくことにこそ、
楽しみとやりがいがある。
そう思うようになった。

この園との時間が、
これからも続くことを願っている。
そして2022年は…
がじゅまる学習塾の塾生との学び合いの根っことなる日々を、
充実させていく1年としたい。


2021.01.08  がじゅまる 学習塾

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