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カテゴリー: ブログ

保育環境?区切り・仕切り?

保育環境については、さまざまな質問をいただきます。
ロッカーやラティス(ホームセンターにあります)を使って、
広い空間を区切って、一つの保育室でさまざまな遊びが
充実できるための工夫をしている園も。

○広い廊下を落ち着く空間に常設/廊下

ついつい走り回りたくなる、広い空間だからこそ、
言葉での注意ではなく、物的な環境でフォロー
つい、足を止めたくなる飾り物や、
走るには不便な構成にすることで、禁止用語も減りますね。

○絵の具を使って絵を描けるスペース常設/3.4.5異年齢クラス

写真の右側には、作品を置くところも設置してあります。
遊びの続きを保障しながら、集団の中でも、
個別の活動が充実するように構成されています。

○棚、ついたてなどで仕切る常設/3.4.5異年齢クラス

ホールにもなるスペース植物や掲示物も自然に置かれていて、
広い空間でも落ち着いて過ごせるように工夫されています。
午睡スペースにもなります。

○天井の空間もうまく利用常設/3.4.5異年齢クラス

天井からフックで布を吊るしています。
子どもたちの目線だと、大人よりも天井を高く感じています。

大人と同様、高い天井は開放感と共に落ち着きにくさを生みます。

天井の空間をうまく使うことで、部屋の雰囲気を変えたり、
音や光の具合も変わってきます。
限られた空間を充実させたいですね。

○空いていた空間を利用して、こそこそできる場所を設置常設/3.4.5異年齢クラス

カーテンがあることで、中の空間は特別な場所に。
集団で生活しているからこそ、1人になったり、
ほっとできる場所があることで、毎日の活動も楽しくなります。

○子どもたち自ら、場所のルールを決める常設/3.4.5異年齢クラス

壁に向かって、環境を設定。
スペースでの約束事については、子どもたちが話し合い、
決めて、掲示してあります。

(2の、ラキューをかんだり、なげたりしないでね。は、
子どもたちの反省も込めて書かれている気がします)

○棚があった場所をオープンに常設/3.4.5異年齢クラス

元々、布団置きがあった場所は、子どもたちにとっては天井が低く、
ワクワクするスペースでした。
ここに常設の机を置き、工作ができるスペースに。

今回は、保育室は異年齢クラスが中心でしたが、
クラスの形にとらわれず、取り入れることができます。

子どもたちの興味、今の発達段階、クラスの中での関係性など丁寧に観察して、
子どもたちと話し合いながら、空間を作ったり変えたりと、充実させていきましょう!

保育室で育つのは、子どもたち。
大人の意思や思い込み、計画だけでなく、
子どもたちも話し合いに参加する機会を持ちましょう。


2021.05.24  がじゅまる学習塾

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事例を分解してみよう!

日々の保育の中で、
子どもたちの逃したくない瞬間
ありませんか?

それはふとした瞬間で

大人が
耳を澄まして
目を凝らして
肌を優しく保っていないと

その瞬間に出会うどころか

大人の思うように
子どもを動かしてしまうような
乱暴な関わりが生まれてしまいます。


この事例は、以前塾生専用の記事でも紹介しました。

2人の子どもたちの関わりを
保育者がじっくりと観察して
さなさんの心の動きや
ひなくんとの関係性
ひなくんが不思議だと思っていること

などを、少し離れたところから想像しながら観察をしている記録です。

大人はつい

「ほほえましい」とか
「かわいい」とか
「成長が見られる」などという
退屈で個人的な気持ちで

子どもの姿を丸め込んでしまう節があります。

子どものそばにいるということは

その子が言葉にはしない
「心の移ろい」や「初めて知ったこと」
「ちょっと後悔していること」などを

見つけることができる距離にいるということでもあることを、時々は思い出したいものです。


そこで提案

「ドキュメンテーション」という言葉が流行っている中…

保護者に伝えるための材料ではなく

「保育士が自分の保育や関わりをじっくりと味わいながら、保育を育てていくこと」のために

子どもの瞬間を分解してみてはいかがでしょうか。

事例を真ん中に置いて

まずは、その事例から受け取れる情報から分解します。

①子どもの姿
②大人の関わり・環境など

ここには、事例に書かれていることだけでなく写真から見えていること、これまでの子どものや大人の様子から推測できることなどを記すといいですね。

次に、

③現実・科学
④ファンタジー

こちらには、子どもが気付いている現実や科学的な視点と、ファンタジー的な要素を、想像力をフル回転させて記入していきます。

絵本で例えるとするなら
 現実や科学的な視点??科学のとも
 ファンタジー的な要素??物語絵本

と言えるでしょうか?

両方の側面から見ていくことで「子どもに教える」ということへのこだわりを手放すことができます。

そして、子どもの持っている「想像力」や「気付き」を一緒に味わえる感性を、大人自身が育むきっかけにもなります。

子どもたちの持っているものの中には

空想の世界に浸る感覚や
大人になると見えにくくなる物語があります。

例えば…
「先生、この綺麗な箱の中に入ってみたら、どんななるのかな?キラキラ?って星が降ってくるかな?」

「大きな建物が倒れて来そうで怖いから、急いでむこうに行きたい」

など、大人が
「そんなことできないよ」と
シャットアウトしてしまいそうな
つぶやきにこそ、子どもたちの持っている
世界観が溢れています。


そして最後が

⑤考えられる今後・明日の保育

子どもを観察するだけでなく
『もっとできること・やってみたいこと』
『子どもの世界を広げたり深めること』

を、出してみましょう。

この時に「活動」に寄りすぎないことが大切です。

(全部を解説・説明するやり方では、ワクワクしないですものね。アラジンの魔法の絨毯、解明できないから、胸が躍るのです)

例えば
子「先生、この綺麗な箱の中に入ってみたら、どんななるのかな?キラキラ?って星が降ってくるかな?」

というつぶやきに対して、

綺麗な箱の横に
・星が降っているような写真集を置いてみる
・ホログラムの折り紙を用意する
・箱の中で光で遊べるように、ライトを置いておく

など…

何が選ばれるかは子ども次第。
でもそこに何か一つ仕掛けがあることで、物事が広がったり深まったりする、かもしれないことを楽しみにしながら、保育が続くと嬉しいなぁ?と思います。

①?④のことは
⑤考えられる今後・明日の保育 のためにあります。

保護者に見せるためのドキュメンテーションを少し見直して「子どもの瞬間」や「つぶやき」「行動」から、明日の保育を考えてみませんか??

2021.04.29 がじゅまる 学習塾

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春に向かう散歩道

朝、てくてく歩いていると
何か視線を感じます…


開店前の美容室の軒先から
こちらを見ていたのは

柔らかい彩りのコスモス

お日様の光求めて
のびのび伸びてきたのかな?

背中はどうかな?

壁から
子どもを見守る
保育士の後ろ姿のようでした。

こんな後ろ姿の後ろには

主任や園長の存在もあるのかな?

シャッターを切りながら
そんなことを思う朝でした。

今月からスタートした
キャリア相談

新年度に向けたご相談を
個別に受けています。

1日の大半の時間を過ごす
職場だからこそ


居心地良く
落ち着いて
役に立っていることを
実感したい
と思うことは
当然ですね。

アットホームな
保育環境を求めて
大きな保育園から小規模へ
移動を検討していること。

パート勤務で
自分を活かせていないかもと
振り返って
先のキャリアを考えること。

役職を引き受けてはみたものの
バタバタとすぎる毎日で
自分のスキル不足を
実感していること。

悩み抜いた先に
自分の答えを出すための
キャリア相談。

時に立ち止まり
自分の声をしっかり聴くことで

自分の人生を
大切にすることに繋がります。

自分の意志で
保育の仕事を続けている大人が
子どもたちの日常の中にいること。

それが何よりの

保育環境かもしれませんね。

春に向かう散歩道。

不安と希望を
併せ持ちながら
一歩一歩踏みしめたいものです。

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給食のありがたさ

保育の現場を離れて、早5年が経ちます。

園にいるときは、当たり前でもあった(もちろん、毎日嬉しく、ありがたく頂いていましたが)給食

実は、全然当たり前ではありません。

外でランチを食べると、500円では収まりませんし、給食ほど
栄養バランスも考えられたものを自分で食べるなら…

献立から買い物、調理から後片付?と考えると、想像だけでお腹が減らなくなりそうです。

そして“食べる”ということを通して、子どもたちや同僚との会話が充実したり、共感をもてることもあります。

人間にとって身近な、毎日のこと。

そして一生続くことだからこそ、給食という‘食事’を楽しむ力を育みたいものです。

こんな食事を毎日安価で食べることが出来る。これは保育士の特権のひとつとも言えます。

美味しいものを楽しく食べて、時々は、この仕事に感謝する機会にしたいものです。

〇おまけ

そして、今日おじゃましたのは
M保育園。

主任・ミドルリーダーの会議のファシリテーター兼解説者の役割でした。

来年度に向けて、リーダー同士が話し合い、足りないことやすり合わせをサポートする仕事です。

「反省」の意味をとらえ直したり、
子どもの「やりたい」の葛藤を支えつつ、マンネリ化してきたら
新たな課題や楽しみを手渡していく
循環の話をしたり。

一問一答をしながら、園内の価値観を確かめていました。

組織が変わって5年目。リーダーの定着を土台に、今後5年の話ができるようになったことが嬉しいと、副園長と話しました。

できていないことを治す、正す、ということも大事ですが、それ以上に
“ここまで来たんだ。さて、次はどうしよう?”
と考えることも忘れないでいたいです。

2021.02.27  がじゅまる情報局

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