キャリアアップ 研修の7つの分野は、それぞれが重なり・つながり合いながら、保育が構成されるように設計されています。
それぞれの分野の学びは、独立して成り立つものではなく、全分野を繰り返し学ぶことで、スキルを育てて行くことができます。
分野ごとの特徴と、重なりを紹介したいと思います。
●乳児保育
赤ちゃんは、一人では生きていくことができない存在だからこそ、周りの環境に敏感に反応し、言葉以外の方法で、自分の思いを伝えようとしています。
初めてのことに囲まれて、少しずつ世界を広げながら生きている姿は、弱々しいどころか、生命力に溢れています。
そんな命の始まりの時期、そばにいるあなたは、どのような気持ちで存在していますか…
心情や発達を、どのように受け取られたかによって、赤ちゃんの言葉の獲得の仕方や、人を信頼する力が変わってきます。
私たちの乳児保育では、実際に保育士が研究した事例をもとに、保育士の関わりによる子どもの変化を具体的に学び実践につなげます。
食育や保護者支援の分野にも精通した講師が、乳児保育の全体像を捉え、未来のために今しかできない日々の具体的な実践を、一緒に考えていきます。
おすすめ分野?保護者支援・子育て支援、食育・アレルギー対策
●幼児教育
幼児期は、小学校に上がるための準備期間ではありません。
生活と遊びの中で、好奇心や興味、人と協力することや自分自身の生活を整えることなどを身につけていく、生きていく力を備える時期です。
こちらの幼児教育は「主体性」や「子どもを通して世界を見ること」「子どもの権利」などについて詳しく・具体的に学んでいきます。
子どもを叱ることに疲れた方、集団をまとめることのスキルはあるけれど個々を育むことの自信がない方など、積極的にご参加ください。
おすすめ分野?保護者支援・子育て支援、食育・アレルギー対策
●障害児保育
障害児保育については、インクルーシブ保育、ユニバーサルデザイン、気になる子…いろいろな言葉が飛び交いますが、基本は「子どもを観ること」です。
障害としてでなく、何に困っているのか、何を必要としているのか。という視点で観ることで、子どもとの関わりが変わった保育者を何人も見てきました。
場面や状況で、障害の感じ方が変わります。
一人ひとりの子どもたちが、自分に対しての前向きな感情を育てながら、それぞれの違いを楽しめる環境をつくるのは、保育士の仕事です。
障害児として見るメガネを外し、子ども自身の育ちを観ることのできる専門家を、一緒に目指しましょう。
おすすめ分野?保護者支援・子育て支援、幼児教育
●食育・アレルギー対応
食に対しても、様々な価値観がある時代。
お腹が膨れるものが溢れているからこそ
「どんなものを食べるか」
「どうやって食べるのか」
「何のために食べるのか」を知っていることが、一生涯の食を支えていくことになります。
だからこそ食育は「食を楽しむ」に加え「食を選択する力」が大切です。
食べることが好き・幸せということに限らず
「どんなものを選んで食べるか」
「多様な味を知ること」
「食べ物がお腹に運ばれるまでにかかっている手を知ること」など、様々な切り口で「食育」を考え、アイディアを交換しながら、自分自身の食意識も再認識してみましょう。
また、食を楽しむためには「安全」も担保しなければなりません。
アレルギーに対する知識も備え、園での食事について詳しく、そして実行できる力を育んでいきましょう。
おすすめ分野?乳児保育、保健衛生・安全対策
●保健衛生・安全対策
埃のかぶったマニュアル、いざというときに実行できそうにもない計画、園にはありませんか?
看護師でもないのに、こんなことやらないといけないの?と不安になる日はありませんか?
保健衛生・安全対策は「いざ」というときのために「日々」の中でできることを、確実に実行することです。
子どもたちの成長だけでなく「生命」を守るために必要な日常の中での知識と、関係機関と連携するための情報をといりいれながら、自園の体制やシステムを見直す機会にしましょう。
おすすめ分野?保護者支援・子育て支援・マネジメント
●保護者支援・子育て支援
オンラインキャリアアップ 研修の中でも一押しの分野です。
「子どもの貧困」「児童虐待」など、子どもが育つ環境に対する心配事が増える昨今、家庭と直接関わり、日々の変化を支援できる場所は保育施設だけです。
その独自性と可能性に気付いていない、もしくはわかっているけれど「親のように子は育つ」と諦めている保育園に通う子どもたちは、多くのチャンスを失います。
子どもの権利はもちろんのこと、大人の育ちにもフォーカスして、「誰かのせい」にすることなく「未来のために」支援できる保育者を目指しませんか。
沖縄県の実態や、具体的な支援方法にも触れながら、最前線でお母さんたちをサポートできる保育者を目指していきましょう。
おすすめ分野?マネジメント・障害児保育・乳児保育
●マネジメント
どの分野にもつながっているマネジメント。園長からパートの先生まで、全保育者に受けていただきたい分野です。
誰かが園を回すのではなく、チームで共通の目的に向かって実践していくことで、一人一人が成長する組織。
自立した個人の集まりだからこそ、人任せにせず「私はこう思う」「あなたはどう思う?」と前向きな意見の交換ができます。
しつこいほど丁寧なワークを重ねる中で、自分自信を振り返りながら、園全体の成長を考えられる視野を持つことができるようになった受講生もいます。
新人育成の基本や、リーダーシップの知識、義務と権利など、様々な切り口で「働くこと」や「保育を育てていくこと」について考え、実行していく2ヶ月間です。
今日の一歩は、1年後にはどうなっているのか。しっかり学べば学ぶほど、自分の成長が楽しみになる分野です。
おすすめ分野?保護者支援・子育て支援、保健衛生・安全対策
キャリアアップ 研修は、園から取らされるものではなく、自分の仕事を高め、活かしていくためのきっかけです。
昨年度の研修では、習慣が変化した人、仕事が進化した人、学ぶほど不安になって違う研修に参加してくる人など、様々な反応がありました。
この研修で学びの入り口に立ち、明日の自分に期待できる保育者を目指してみませんか。