


By CREATIVE CONSENT,Inc.
「マネジメント」という言葉が保育の中で、特にキャリアップ研修を機会に使われだして、5〜6年が経ちます。また「ミドルリーダー」や「副主任」という役職も、そろそろ現場に馴染んできた頃でしょうか?
キャリアアップ 研修がスタートする以前から、園内研修のあり方や、人材育成・組織づくりなどに触れてきましたが「うちはバッチリです!」とおっしゃる保育者・園長に出会ったことは記憶の中ではありません。
その理由は簡単で、子どもの姿も、保育園の環境も常に変化し「これで絶対大丈夫」と思えることはないからではないか。と予想しています。
たとえ職員の退職も少なく、安定している保育園があったとしても、5年後には保育者は年を重ねている。という現実もあります。
そして、園が安定していても、社会情勢によって、変化を余儀なくされたり、状況が大きく変わることもあるからです。
特に、このコロナ禍に入ってからは、皆さんも「これでいいの?」「今日1日が無事に終わってよかった」と感じることが少なくなかったのではないでしょうか?
改めて、この3年ほどを振り返ってみると
が効果的で、保育の中で重要であることを痛感しています。
そして、キャリアアップの要件だからということではなく、ベテランから若手の先生、パートの方から調理室、園長先生まで、保育に関わる人たちの基本的な知識として学んで欲しい。と常々思ってきました。
前置きはこのくらいにして。
本日は、キャリアアップ 研修のマネジメントの講座を実施しました。その中でいただいた質問・追加回答をお届けします。
私は、結婚・子育てを経験していません。
ベテラン保育士に、自分の子育て論で話をされることがあり、具体的な検討が進まないことがあります。また、保護者から「子育てを経験していないのに」という声も上がったことがあり、保育に自信を持てずにいます。
子育てと保育は違います。ベテランさんや、保護者の話が正しいのであれば、お医者さんはみなさん病気になっていなければなりませんし、消防士さんのお家は火災に遭っていないといけませんね。
子育ての視点ではなく「保育のプロ」として、学びながら成長していくことを目指していきたいものですね。こちらの動画が参考になると、嬉しいです。
園のリーダーを目指しています。リーダーの素養として、計画を立てたり、やるべきことのリスト化は割と得意ですが、コミュニケーションのスキルが低いと感じています。どのようにスキルを上げて行ったらいいでしょうか。
「コミュニケーション」という言葉から連想されるのは、お話が上手だったり、いろいろな人との関係が良い人でしょうか。人と打ち解けて、信頼されている人を思い浮かべることもあるかもしれません。
保育・チームワークが必要な仕事の場面においては「お話が上手」というだけでは「コミュニケーションが上手」ということは無理がありますね。
「コミュニケーション」について少し考えてみることから始めてみませんか?
新人保育士の育成、何かコツはないですか?
ここ数年の、コロナ禍の新人保育士に悩んでいます。という声も届きました。
ちょっとしたヒント、園内で共有できると不安なく「保育士になっていく」というイメージを持てるかもしれません。
こちらの2本の動画を参考にしてもらえると嬉しいです。
年末に差し掛かり、モチベーションがなかなか維持できないという声も上がっています。
できない・つらい、ということに目が向くと、ついついそこから逃れられなくなりますね。
まずはゆっくり休んで。
少し落ち着いたら、自分も相手も(園の場合もあるかも?)責めることなく、冷静に穏やかに考えてみる。
ポイントは、感情だけでなく「思考」することです。
悩むはこころ、考えるはあたま。書き出してみることで、整理できることもありますよ。
それがまさに「マネジメント」
「人・もの・資金・情報」をうまく活用して、最大限の効果をあげること。の、第一段階です。
金曜日の夜。雨の音を、車のタイヤが教えてくれています。
耳をすますと、いろいろな音を面白く感じることができます。
週末、優しい気持ちで過ごすことができますように。
2022.11.25 がじゅまる学習塾
Leave a Commentオンラインでの少人数の研修を続けていると、「ここでつまづいているのか!」と、多くの共通点が見つかります。
特に、悩み事であげられることが多いのは、大人同士の関係、発達に課題がある子との関わり、そして安全面です。
そして、この3点はそれぞれが密接に関係していることもわかってきました。
「安全」は最低限の保育の質であるにもかかわらず、大人同士(特に保育者間)の関係が良くないと成立せず、さらには子どもの発達特性に合わせて配慮する必要があるからです。
「気になる子」という表現が一般的になって久しいですが「発達の課題イコール発達障害」ではないということも頭におきながら、子どもも大人も安心して生活できるために「安全な」環境づくりに励みたいものです。
今日の保健衛生・安全対策の講座での質問とともに、動画での追加解説をまとめておきます。
チームで共有しながら、実践につながる手立てを見つけてくださいね。
度重なる保育事故が、社会を賑わしていますが、そもそも私たちは「事故」を人間のミスだけで考えてはいないでしょうか?
もちろん、人の力で防げることもたくさんありますが、人間万能でないからこそ、力を合わせたり、仕組みを整えてきたはずです。
「かわいそう」「怖い」という感情面だけに囚われることなく、冷静に分析しながら再発防止に努めたいものです。
再発防止という観点での質問もいただきました。
私たちの園では、園庭のチェックや、ヒヤリハットについての話し合いなど、安全面に関する取り組みを行ってきました。やっているつもりでも「これでいいのか?」「もっといい方法はないか?」と考える日々です。他の園ではどのような取り組みがありますか?
こちらのご質問には、他の参加者の方、そして講師からの情報提供を行いましたが、追加でこちらの動画も。
これまで5つの講座を受けてくださったSさんからの質問。他分野と関連付けて学んでいただいていることも伺えました。
追加で、こちらも参考にしていただければと思います。
また、避難訓練の話の中で「非常ベルを異常に怖がった」「机の下に潜ることができない3歳児」などの話が出てきました。
コロナ禍による生活体験の変化、さらに「聞こえてくるもの」をコントロールしやすい現代の中で、子どもたちの成長に変化が出てきています。
「お箸を持つことができる時期が、遅くなっている」という、わかりやすい事例も出てきました。
本年度は、話題にあげると必ず賛同される、という印象です。こちらもご覧になってみてくださいね。
また、こちらに「防災士」の資格取得講座を受けた時のハイライトを載せておきます。
災害ってなんだろう?防災のためにできることはあるかな?
問題提起の一つになると嬉しいです。
避難訓練も、防災教育も、難しいことではなく「台風の時のお家」から、想像したり準備したりすることから始めてみる。缶詰をカセットコンロで温めてみる、ろうそくを灯してみる、電気を消し過ごしてみる…視点を変えて、防災・避難を捉えてみることで、備えにつながることもあります。
安心のための安全対策。自分の身を自分で守れる大人でいられるように、これからも一緒に学んでいきましょうね!
2022.11.24 がじゅまる学習塾
Leave a Comment今日は、1月ぶりのキャリアアップ 研修のZoom講座。3名の保育者の皆さんからご質問をいただきながら、また新たな気付きを持った時間となりました。
がじゅまる学習塾では「受講生が実感を得る学び」を大前提に研修を組み立てています。
動画ごとのワークシートに加え、3〜5名でのZoom講座を90分×2回実施してきました。
そんなにやらないといけないの?という声もなかったわけではありませんが…
これまで誰一人として「困ったことはない」「自分は十分にできている」という受講生には出会っていません。
だからこれからも、応答性を大事にした研修を続けていきます。
がじゅまる学習塾のキャリアアップ 研修では「今、実際に園で起きていること」から「これまで時間をかけて取り組んできたこと」「これから起きるかもしれないこと」など、一人ひとりの参加者の声を元に、時間が進んでいきます。
誰もが悩んでいいし、たくさんの情報の中から「今必要なこと」を選んで、やってみて、手応えを得て欲しい。そうすれば「大丈夫、できるようになる」「解決する方法はひとつではない」ということを体得し、自ら考え、自ら行動できる主体的な保育者に近付くことができます。
意気込みはさておき。
今回、いただいた質問への返答とは別に、補足にしていただけるかな?と思う動画をお届けします。
園内・保育士仲間での共有も大歓迎。
「この視点もあるか!」と、考えることの一つに加えてもらえると嬉しいです。
↓追加回答は3つです↓
本年度、障害の認定を受けて加配保育士がつくようになったAさん。
これまで保育園で育ってきたこともあり、普段の生活の中で「できること」もたくさんあります。
就学に向けて、加配保育士の役割や、一緒に保育をしていく上での共有の工夫などを知りたいです。
● 0歳児の担任をしています。
障害というよりも、よく泣く、過度な怖がり、抱っこから離れることができないなどの状況がしばしばあります。
この子が、安心して保育園で過ごしていくためにできることはありますか?
●2歳児クラスです。発達が気になる子に加え、自慰行為が出ている子どもがいます。
何か良い手立てがあれば知りたいです。
ご質問等あれば、LINE やお問い合わせでご連絡くださいね。
いつでも・どこでも・いつまでも。
2022.11.21 がじゅまる学習塾
おきなわの保育のあんぜん
◯主 催◯
(一社)沖縄県私立保育園連盟2022.09.23(祝) 10:00~12:30
南風原町立中央公民館
概要
2022年7月、沖縄の保育施設で乳児が死亡する事故が起きた。県内、どの施設を選択したとしても、子どもの安全を保障できる「保育」の実現のため、そして幅広い人たちと「議論」「模索」していくための企画。
講師は、保育事故の調査研究の第一人者でジャーナリストの、猪熊弘子さん。そして、保育の実施義務や子どもの貧困問題に取り組む弁護士、大井琢さん。
保育事故とは
死亡事故や治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故等は、その後の経過にかかわらず、事案が生じた時点で市町村へ報告することが義務付けられている。
事故防止はもちろん、起きた後の処置・再発防止・関係者間の分析・共有・連携において、十分とは言えない。子どもや保護者・保育者のアフターケア、さらには日本における保育制度の現状など課題は山積している。
子どもは存在
安全は権利
「安全」は、安心とセットで聞くことの多い単語だ。保育の現場では当たり前のこととして言われるが、意識して作り続けなければ、スッとどこかに隠れてしまうものでもある。
保育の語りが「安心」や「情緒の安定」に寄れば寄るほど、そして保育者の関心が「幼児教育」に向くほどに、大前提であるはずの「安全」や「養護」が、縮こまっているように感じているのは、私だけではないはずだ。
私の知るところでは、戦後貧しかった沖縄は、子どもを増やし育て「島の力」にしてきた。物的資源がないからこそ、人を資源としたらしい。それは、琉球王朝時代から続く「芸能」の文化ともつながっている。
60代現役保育士の話から、子どもの人生そしてふるさとが豊かになることを願い、そして貧しさからの必要に迫られ、保育施設が民間の手で増えていったことを知る。
本島最南端(おそらく)の園の保育士から「幼稚園が終わった後、遊びに出た子どもが海で溺れてしまわないために、5歳児保育を始めた」と聞いた。 保護者・地域とともに、子どもの命を守る保育の実現のために陳情や署名を続けた保育士の存在が、今の沖縄の保育をつくったのだ。
今回のシンポジウムで、猪熊さんが「子どもを存在としてみているか?」と問いかけた。
今の保育が「仕事」から「作業」に成り下がっていないか?今一度考えたい。
コロナ禍での保育にも、少しずつ順応してはきたものの、心も体も疲れているという声も聞こえてくる2022年。
2020年に1歳だった子が年少さんになり、子どもの時間の流れと大人の感覚の違いに、びっくりするこの頃です。
がじゅまる学習塾では、昨年度中より「2年の空白」と「事故のリスク」について懸念し、啓発や園内サポートを行ってきました。今回、本格的な夏を前に、発達・行動特性だけでなく自園のマニュアルや保育者の意識もチェックしながら、危機管理について学ぶ機会を持つことにしました。参加者の抱える疑問点や実際の資料をもとに、質疑応答を多く取り入れながら学んでいきます。
お申し込み、お待ちしております。
園内共有動画を含みます。園内、何名でも参加OKです。
個人での参加希望の方はご連絡ください。
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