Wicked Labo. キャリアアップ研修,障害児保育 【振り返り2】障害児保育1-2

【振り返り2】障害児保育1-2

今回の研修では「やってみた」「効果があった」との報告をたくさんいただきました。

2つの対応・実践例を紹介します。

●遊びの継続が難しい子(3歳児)
走ることが好きだと思っていたが「やることがなくて、走っているだけでは?」という投げかけに納得した。
観察を続けていると、手先の器用さに気がつき、ビー玉転がし・串刺しにして遊べるものを用意した。ビー玉遊びとひも通しの2つを用意することで、指からの刺激が増え集中力が上がったように感じる。自分の観察と、発想の転換によって、子どもの日々の過ごし方が変わっていくことを実感した。言葉が発せないからこそ、本人が行動に移せることと、手応えを感じて遊びが楽しくなるようにしていくことを大事にしたい。

保育士が「これが好き」と思うことは、悪いことではありません。
ただ時に「好き」ではなく「これしか知らない」「慣れている」「他のことを始めるのが怖い」などの背景があることも頭に置いておきたいものです。

答えが一つでないからこそ、別の可能性を常に考えながら、面白く保育を続けていきたいものですね。


●0歳児のクラスから、なかなか移動できない子(2歳児)
以前のクラスが落ち着くのか、0歳児クラスにいることが多く、声かけで動くことが難しい。0歳児のクラスが好きな理由として「クラスが静か」「大人の人数が多い」「おもちゃが年齢に合っている」「時間がゆったりと流れている」「音・色などの刺激が少ない」といったことが挙がった。食事にも課題があるということで、まずは落ち着いた生活ができる環境を整えていくことを中心に置いてみては?ということになった。
子どもの興味のあるおもちゃをクラスに置いてみること、オルゴールのCDが鳴ったら、赤ちゃんが眠る時間だから移動をしようね、と促すことをしてみた。本人にとって、ストレスなく移動できるようになった。
保育士の声かけの中にある情報量が多いことも考えられるので、1度に伝えることの量を減らして「できた!」「わかった!」の感覚を子どもが得られるようにしていく。
今回の研修で「わからなかったことがわかって、やりたい気持ちが出てきた」との感想に、これからの実践がさらに楽しみになった。

「子どもの行動には必ず理由がある」
これは、私が保育に関わる上で大事にしている考えの一つです。好き・嫌いだけでなく「なぜそのような行動を取るのか?」に焦点を当ててみると、私たちができることがもっともっと豊かにあることに気がつきます。
子どもに必要なのは、言って聞かせることではなく「感じることから、知っていくこと」だと思います。これはダメ、あれはダメを繰り返すことは、子どもも大人も疲れてしまいますね。こうしてみよう!この手もあったね!と、日々の中に楽しみを見つけながら保育を進めていきたいものでう。やりたい気持ちを大切に。日々の保育、そしてご自身の成長も楽しんでくださいね。

参考動画

何でもかんでも、特性のせいになってしまっていませんか?様々な角度で、考えてみる動画です
「みる」にもいろいろ。保育の基本です。ぜひ皆さんで共有してみて、会話してみてください!

2022.08.26 がじゅまる 学習塾

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